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2010-08-13

Mさんへの手紙

Mさんへの手紙

Mさん、いつもお世話になり、ありがとうございます。
7年になる『充電』も最初は、当然素直に受け止めることもできなく、といって逃げ出す勇気もなく、重い脚にムチ打って病院に通ったものでした。先が見えない、死ぬまでという宣告なのですから。
そういう後ろ向きな日々から、多少は前向きにしてくれたのは、センターでのスタッフの皆さんの献身的な姿です。

15年くらい前に仕事で「看護」をテーマに岡山や神戸、大阪、山形、東京の病院の集中治療室や救急センター、ALSの在宅看護、ホスピスなどの現場を取材撮影したことがありましたが、まさか自分がこうなるとは思っていませんでした。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)もはじめて知って衝撃的だったのですが、ホスピスの看護の仕事も言葉が出なかった。
末期がんと宣告された患者の看護って、なんだろうと。。

よく考えれば、我々『充電』患者にとってもスタッフにとっても家族以上に時間を共有しているわけで、具体的な治療や医療も一歩間違えれば死と背中合わせの重要なことではあるけれど、患者には残った人生をある意味共有してるさいごの人たちともいえるのですよね。末期ガンの患者さんとは、切実さは違うかもしれないけど。そういうなかでも、Mさんの明るく、優しいこころに触れたりすると、こころ安らぐのです。仕事といえば、それまでですが、ありがとうございますと、いいたいのです。

ホスピスの看護が最高峰というわけではありませんが、そんな素敵なナースになると思います。いつまでもよろしくお願いします。