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2017-12-26

68歳の誕生日に死ぬというのも洒落にならない

きのうは68歳の誕生日だった。
しかし朝から体調が悪い。
めまいがする。
気が遠くなるようなことが繰り返し起こる。
このまま意識がなくなってはと思い
とにかくいつもの透析センターの病院の
救急外来の待合室まで行って
ソファーに座っているつもりで
タクシーを呼んだ。
タクシーの運転手に意識がなくなったら
その病院まで搬送してくれるように言付けして乗り込んだ。
意識はなくならなかったが
足先や股も容易には動かないような感覚に陥った。
それでもなんとか病院に到着。

救急外来の待合室に座っていても
何度かめまいがする。
横になりたい。
横になるには受診しなければと
救急外来の受付を訪ねたが
総合案内にまわされ
結局腎臓内科の受付をすることになった。
受付をすると2時間後の予約となった。
しばらく待合室に座っていたが
とても普通には座ってられなくて
透析センターへ行ってソファーを借りることにして
いつ気絶してもなんとなく透析センターのほうが
安心できると移動した。
心配してくれた看護師がいろいろ手を尽くして
連絡してくれ救急外来に車いすで移動することにしてくれた。

まずは採血検査。
透析の針よりかなり細いのに痛い。
まあそんなのは冗談だが
緊急の採血検査で
カリウムが7.5
この数値はほとんど心臓が止まるといってもいい数値。
筋肉の収縮ができなくなる。
心臓も筋肉の塊。
足も手も痺れるのはあたりまえだ。
心臓が止まる寸前だった。

すぐ透析センターに運ばれ透析開始。
いつもの透析だが緊急を要しているのか
待つことなくすぐ開始。
開始して15分で手足のしびれが消えるのがわかった。
透析のすばらしさを直接感じた。

看護師も技師も早い処置でよかったと
喜んでくれた。
ほんと感謝。

それにしても中一日で
カリウムが正確には6.7だったわけだが
いったい何を食べたというのか
その緊急透析中
ずっと考えていた。
はっきりした原因を突き止めることは難しいが
いろいろ考えるに
どうやら山頂で仲間からいただいた「ホット薬膳赤ワイン」では
ないかという結論になった。
それ以外に思い当たるものはなく
そんなに多くは飲んではいなかったが
漢方的ないろいろな種子をいれた自家製ということだったので最も怪しい。


誕生日に死ぬというのも洒落にならない。
とにかく4時間の透析を終えた。
現金なもので
4時間の透析で身体が痺れていたものがとれ
カラダが完全復活。
今朝からほとんど何も食べていないことに気がつく。
しかも翌日も透析。

こうなると一人でも誕生祝いをしようという気になる。
幸い参戦してくれるという輩もあり
結局飲み潰れた。

今朝目が覚めると9時。
いつもなら透析開始してる時間で大遅刻。
とりあえず遅刻の連絡をしてタクシーを呼んだ。

透析開始と同時に血液検査。
カリウム5は高い。
きのう透析で3まで下がった血管内のカリウムだが
細胞内に取り込む余裕がなく
飽和状態であることは変わりないということらしい。
心臓が止まるカリウムの数値も個人差があるようだが
おおむね7が危険とされる。


救急外来を受診した人が
飲み潰れたというのは聞いたことがない
とスタッフの皮肉な言葉を聞けるのも
命があってのこと。
改めて間違いなく「死の危険」があったことを
証明してるようで
看護師や技師の話だと
高カリウムになってしまったよ」
と冗談のように話していた次の瞬間
逝ってしまったという例があるといわれると
ほんと昨日の
奇しくも誕生日に命拾いをしたことを
つくづく感じざるを得ない。