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2013-12-02

富士山滑落事故をみて 危険の想像力

山歩きの延長として
富士山の山頂をこの秋めざした経験が
自ずと冬の富士山の滑落事故にも目がいく。

いろいろ検索していると
冬の富士山の状況がややはっきりイメージできる。

あたりまえだが
夏の富士山からは想像もできない過酷な状況なようだ。
雪山はアイゼンというシューズの底にクギ状の突起があるものを使うのだが
すでにそんな突起も受け付けないほど固くなっているようだ。

遠くから富士山を眺めると
裾野はゆるやかにみえるが
滑落当時氷点下14℃という極寒に
裾野は長い巨大な滑り台と化するようだ。
しかも足元がしっかりしないところに
トップが吹くととても支えられなく
吹っ飛ばされ滑落となる。

ある新聞によると
地元では4人とも救助隊に属しているというから
技術的には上級なのだろうが
事故は起こるときには起こるのだ。
ロープで4人が繋がれていたから
危険だったという見解もある。

入山料が夏だけなので
それを免れる冬の富士山という見方も一部あるが
それは当たっていない。
じっさいわが輩9月19日に登ったが
入山徴収はなかったし
1000円くらいでこの極寒の富士山を考えるほど容易ではない。

危険の想像力は豊富に持っていた方がよい。
もちろん雪の富士山を登るつもりはないが
何が危険なのかという想像力は
いつも貯えたい。

いまだに2週間近くなるが
雨あとの斜面で滑って尾てい骨を根っこで打ったところが
まだ痛くてじっと座ってられない。
そのくらいですんで良かったが
数十センチの道幅だったので
斜面を滑落しなくてすんだことが幸いだった。
危険はいつでもどこでもある。
その想像力だけが防御法かもしれない。


写真=冬の富士山。裾野は緩やかなように見えるが頂上付近はやはり急な坂だ。今回3700mくらいでの滑落事故だったという。ちなみにわが輩は3400mまで到達で撤退した。