先日の高川山の山歩きでタラの芽がふくらんでいた。
おいしそうなタラの芽をながめながら思い出したこと。
もう30年以上もまえ家族で福島県の昭和村にでかけたことがあった。
現在の実態はわからないが
繊維となる麻を栽培している国内では数少ない集落があり
その方法も肥料は人糞をまき焼き畑をする
伝統的な栽培方法だった。
焼き畑をするのは
春に新しい芽が地面からまちまちに出てくるのを
一度焼いて成長をそろえるためで
その焼き畑の風景もいまだに脳裏に焼き付いている。
早く出た芽は焼かれ一ヶ月あまりで一斉に成長し
大人の身長ほどに伸びると
間髪入れず刈り取るのだ。
まだ青い茎がいくつかの行程で
あの麻の材料になるのだった。
ちょうどそのころ
おたずねした農家の庭に大きなタラの樹があって
その採りたてのタラの芽を揚げて
我々にふるまってくれた。
いままで食べたことのない
この世のものではないとさえ思えるようなおいしさだった。
それ以降
タラの芽の天ぷらはあっても
なかなかそれ以上のものに出会わない。
それでも栃木県や福島県のタラの芽はおいしかった。
だが厚労省の発表の最近データには
放射線が400ベクレル/kgとか300ベクレル/kgの数値が並んでいる。
これはいくら何でも高すぎる。
今年はタラの芽の天ぷらは縁のないものと思うしかないのかも。
それはそうと
ちなみにタラの芽のカリウムは260mg/100gでにんじんと同等くらいらしい。
意外にもリンが92mg/100gでとうもろこしと同等くらいある。