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2013-08-02

「濡れること」と「風」との格闘 低体温症ごときで命を落とすわけにはいかない

先日の秩父宮ラグビー場での低体温症騒動は
低体温症がけっして他人事ではないことを物語る。
時同じくして
わが輩の黒岳山行でのひんやりとした経験から
改めて低体温症を考え
対策も考えることの必要性を感じた。

一日おき4時間もかけての透析がなければ命はないのだ。
せっかく生き延びているのに
低体温症ごときで命を落とすわけにはいかない。

前回のブログについて
さっそく山についての先輩の友人S氏から直接メールもいただいた。



考えることはひとつは雨具であり
ひとつはインナーということになる。

ただ雨具がどんなに上等でも
山行での運動量は大きいので
汗を多量にかく。
雨で濡れることもあろう。
ここで雨と汗の違いは
もともとの温度で
雨の温度は当然気温だったりそれ以下だろうし
汗の温度は体温に近いものであろう。

だから当然
雨にぬれないことを考える必要はある。
前回の山行では
急な勾配で傘も使えず
わずかな撥水性のジャケットでの下山だったので
かなり雨粒が直接肌に浸透した可能性がある。
これは危険なんだろうことはわかる。

蒸れようがザックにいれていたカッパを
着るべきだったといまさらに反省。

ゴアテックスのレインウエアは
いろいろ読んでいると理想的だ。
雨粒のような大きな水滴は弾くけれど
体からでる汗が蒸発した水蒸気性のものを通すという。
ただ高価だけれど耐用年数が短いという。
上下で30000円〜60000円でわずか2年や3年というのは
割が合わない気がする。

むしろインナーを考えることのほうが大事なような気がする。
なぜなら
高価なレインウエアを着用しても
大なり小なり汗でインナーは濡れ
これが体温を奪う結果になる。
時間的に発汗した汗が蒸発することで
体の周りに留まる水分が少ない方が良いことは確かだが。

インナーも耐水撥水インナーが重宝されているが
わが輩の場合
体質的に合成繊維の素材のものは受け入れない。
なので綿製になるが
山の遭難対策のネットのなかには
「綿シャツは山では御法度」というのもある。
もちろん
登山専用ウエアを着なければ遭難するというわけではないと
但し書きはあるが。
とにかく綿は多量の水分を含むことができ
保水性が高い。
化繊は保水ゼロ。
水分が蒸発するときに奪う気化熱も少ないことになる。

わが友人もメールで
メッシュ素材の肌着を提案してくれた。
これは一案かも知れない。
化繊のように保水ゼロとまではいかないだろうが
空間が多いだけ蒸発する可能性はあるし
保水も少なくなる可能性はある。
あの肌にびっしょりへばりつくことはなくなるのはいいかもしれない。

いろいろまだ試行錯誤だが
着替えるのがもっともいいと思うが
どのタイミングで
あるいは雨の中でできるのかとか
なかなかわからないことばかり。

ネットをみてると
低体温症になった場合
急に足や手先を温めることは危険とある。
急に温めると心臓に急な負担をかけるというのが理由。
また
酒やコーヒー、お茶は避け
運動も避けるとある。

都会の中でもぼんやりしていると
低体温症になる。
「濡れること」と「風」との格闘はこれからも。



*写真=雨の黒岳。